MADOSMAの通信関係(キャリア接続、Wi-Fi、VPN、Bluetooth)で気づいたことをまとめてみる (10/20追記 SPモード接続を確認)

マウスコンピューターが発売したWindows Phone 8.1搭載のMADOSMAを3日ほど使ってみて、主に通信周りで気づいたことをまとめてみる。

環境は出荷時の状態で、既に Windows Phone 8.1 Update 2 (GDR2)にあたる8.10.15153.165とWindows Phone更新プログラム(MCJ)が配信されているが適用していない。

このため、適用後は下記挙動が変わる可能性はある。

■キャリア接続

docomo

MADOSMAのAPN一覧には「NTT Docomo spmode」が存在するが、docomo側の制限によりSPモードはMADOSMAを含むSIMフリー端末ではキャリア接続には利用できない。
SIMフリー端末でdocomo回線を使用するためには、オプションとして「mopera U」の契約が必要となる(月額540円)。

2015/10/20追記
MADOSMAでもSPモードが使えるようになっています。
設定はプレインストールされているものを選択するだけ。

以下のDocomoの方針変更に伴うものではないかと思われます。


以下のmoperaに関する記述は必須ではなくなりました。

mopera Uを契約したdocomo SIMであれば、ネットワーク接続プロファイルとして「NTT Docomo - opera」(ウィルス等の不正アクセスがフィルタリングされる mopera.net)
または「NTT Docomo - mopera ff」(フィルタリングフリーの open.mopera.net) を選択することでLTE接続が可能となる。
なお、mopera Uで払い出されるIPv4アドレスはグローバルIPアドレスである。(SPモードはプライベートIPアドレス

但し、標準で設定されているネットワーク接続プロファイルは、IPv4のみの接続となっているため、mopera UIPv6接続も利用するためには下記の手順が必要となる。

1) いずれかのmoperaのAPNに接続した状態で、ブラウザで http://www.mopera.net/customize/ を表示させる。(Wi-Fi接続は切断しておく方が混乱がない)
2) ページ最下部の「IPv6アドレス設定」より「IPv6アドレスを利用する」に設定する

以上の設定変更を行った上で、MADOSMA側にて下記の通りAPN設定を行う。
設定→「携帯ネットワーク+SIM」→「SIM設定」→「手動インターネットAPN」をON→「インターネットAPNを編集」
APNに open.mopera.net を入力 (フィルタリングフリーAPNを利用する場合)
IPの種類に IPv4v6 を選択
保存
 

以上により、mopera Uを契約したdocomo SIM回線でIPv4, IPv6が共に利用できることを確認できた。

なお、アドレスの確認にはTAUCHI Kazuaki氏のhttp://www.windowsphone.com/ja-jp/store/app/my-ip/78e40974-02d7-4cc8-95e9-ce4ffe23fabc を利用させていただいた。

AU

MADOSMAは、CDMA2000に対応していないため、AUの従来の(VoLTEではない)3G通話はハードウェア的に行えない。
以下はデータ通信のみを目的とした検証である。

検証に使用したSIMは、SOL26で利用していたVoLTEではない音声契約のSIMで、LTE NETの契約を付与している。
しかし、おそらく上記SIMではAU回線を利用したデータ接続はできない。
AUの公式ページには、以下のように記載がある。 http://csqa.kddi.com/posts/view/qid/k138920137

他社が販売する携帯電話機などを、auICカードでご利用の場合には、下記の注意事項を必ずご確認ください。
(略)
インターネット接続サービス:「LTE NET for DATA」

このため、auサポートサイトより「LTE NET for DATA」を追加で申込みしたが、通常翌日から変更が適用されるはずが48時間経っても手続き中のままとなっており、現在保留中である。(追記予定)

なお、「LTE NET for DATA」を契約したSIMであれば、下記の通りAPNを設定することでデータ通信が可能となるかもしれない。
但し、MADOSMAAUのBand1にしか対応していないため、エリアには注意する必要がある。

■アクセスポイント設定内容
APN名  :au.au-net.ne.jp
ユーザー名:user@au.au-net.ne.jp
パスワード:au
認証タイプ:CHAP
Softbank

未検証

docomo系のMVNO

IIJmioが公式にMADOSMAで利用可能な旨アナウンスしている。

                                                  • -

無線LAN

WPA/WPA2 Enterprise 認証

企業・大学等でよく使われている。問題なく接続可能。
利用できるEAPは次の通り、EAP-TTLSとEAP-PEAP MACHAP v2である。
また、サーバ証明書の検証は「なし」「常に確認する」「証明機関」が選択可能である。
(余談であるが、SHARPAndroid端末はこの選択ができず、独自実装により、EAP-PEAPEAP-TTLS認証方式での接続にもCA証明書が必須で控えめに言って非常に触りたくない *1 )

EAP-SIM/EAP-AKA認証

WPA2 EnterpriseのEAPとして、SIMカードを使った認証を行うもの。docomoWi-Fiスポットである「0001docomo」に使われている。接続可能。

au Wi-Fi SPOT」もEAP-AKA、「ソフトバンクWi-Fiスポット」はEAP-SIMなので同様に利用可能と思われるが、未検証である。


VPN

GDR2に上げてから検証した方がよいかもしれない。
一応、IPSec接続のL2TP は利用可能なようであるが、当方のVPNサーバが若干特殊な環境にあることもあり接続に成功していない。

Bluetooth

Windows Phone 8では HFP1.5を、Windows Phone 8.1ではHFP1.6をサポートしている*2 が、Panasonicのカーナビ(Strada CN-HX910D)とはBluetooth Audioとしての接続は行えるものの、ハンズフリー機器としての接続が現状行えない。
そこらへんに転がっていた貰い物のハンズフリースピーカは正常に利用可能であった。

GDR2では更にHIDなどのプロファイルが追加され、Bluetooth キーボードの接続などが可能となるようだ。

                                                  • -

■PCとのUSB接続

Windows 8.1のPCとUSBで接続すると、MADOSMA本体、SDカードがそれぞれストレージとしてエクスプローラに表示された。